コラム

2020.08.25

オーダーメイド大腸カメラについて

『40歳を過ぎたら大腸癌検診』という言葉を耳にしたことはありませんか?厚生労働省も推奨しているように、その背景には年齢に伴う大腸癌の発症リスクの急激な上昇が関係しています。そして大腸癌検診で要精密検査となったら、大腸内視鏡検査による精密検査が必要となります。しかしながら、大腸内視鏡検査に対しては「つらい」「苦しい」というネガティブなイメージとともに、「何となく気恥ずかしい」という思いもあいまってつい敬遠しがちになられる方も多くいらっしゃいます。当院ではそんな患者さんの素直なお気持ちに寄り添い、最大限お応えするためのさまざまな検査方法や工夫をご用意いたしております。

●下剤薬そのものに対する抵抗感が強い方へ
そもそも大腸内視鏡検査とは、腸内にカメラを挿入して内部をくまなく観察するものです。まずは腸内をきれいにする必要があります。残留物を洗い流すために通常2リットルの下剤薬をお飲みいただいております。そこで問題となるのがこの下剤の量と味です。「量が多すぎてとても飲みきれない」「味が口にあわず吐いてしまう」などといった切実なお悩みを抱えられている方も少なくありません。風味については比較的飲みやすいものを準備しておりますが、一定の効果を得るためにも量はお飲みいただく必要がございます。それでも難しいという方には、ご自身で無理に飲まず、胃カメラを用いて下剤薬を直接胃に注入する方法もございます。

●事前のご自宅での下剤服用が不安な方へ
検査当日にはご自宅で下剤を服用し、排便が落ち着いたら、ご来院いただくことを基本スタイルとしています。しかし、クリニックまでの道中など下剤服用に対して不安がある場合にはご来院いただいた後にお飲みいただくことも可能です。

●ご自身の腸内をリアルタイムに観察したい方へ
通常、大腸内視鏡検査は麻酔(鎮静剤)を用いて行うことが多いため、ご本人はウトウトと眠った状態で検査を終了できます。楽に終えられる一方で、検査中のご自身の腸内を確認することはできません。年に一度の貴重な検査機会でもある上に、何か健康面でご心配事がある場合にはご自分の目でもしっかり確認しておきたいというお気持ちにもなるのは当然のことです。当院ではご希望があれば、検査前半に麻酔(鎮静剤)用いてカメラ挿入時の痛みを軽減しながら、後半には医師とご一緒に内部を観察することができます(鎮静剤の効果により眠った状態で検査が終了となることがあります)。

●麻酔(鎮静剤)を用いた検査がご心配な方へ
検査に用いる麻酔(鎮静剤)は少量かつ厳重な安全管理のもとに行っております。しかし、薬アレルギーをお持ちの方や授乳中の方などにつきましては不安なお気持ちのほうが強いことと思います。当院では鎮静剤を使用しない検査方法も取り扱っております。カメラ挿入時の痛みや違和感を抑え、腸への負担も最大限抑えたカメラ挿入を行っております(腸管癒着など特殊な場合は、一定の痛みを感じることがあります)。

●胃と大腸の検査を一度に終わらせたい方
大腸内視鏡検査では下剤薬で腸内をきれいにする前処理が不可欠となります。同時に胃も空っぽの状態となっています。胃カメラと大腸カメラ、それぞれの検査に対してお忙しい中、たびたびお時間を割いていただく手間やご来院いただく負担をかんがみると、一度の検査で両方行うことは患者さん側にとっても物理的にもコスト的にも多くのメリットがあります。当院では胃・大腸の検査を同時に実施することができます。胃内部を観察するためにかかる所要時間もプラス10分弱程度と非常に短いものです。

●切除可能なポリープは検査中にそのまま治療いたします
万一、大腸内にポリープが見つかった際にも当院ではその場で切除が可能です。大腸ポリープがあった場合には、後日あらためてご来院いただき切除するといったステップを踏む医療機関も多いものです。しかし、当院においては検査と同時進行にポリープを切除することができます。

当院では麻酔(鎮静剤)を用いた無痛内視鏡検査を基本スタイルとしながらも
・麻酔(鎮静剤)の使用の有無
・胃と大腸の同時検査
・ポリープ切除
・下剤内服の有無
・下剤を飲むタイミング
・検査中のモニターチェック
にいたるまで、患者さんのご希望にきめ細やかにお応えいたしております。
末永く健康であるために、「これなら続けられる」と思える自分らしい検査スタイルをぜひ見つけてください。

また、当院では検査を受けられるすべての患者さんにアンケートを実施させていただいております。「苦しくなく終えられて良かった」「こんなに楽なら毎年受けられそう」などといった嬉しいお言葉を多くの方からいただいております。ご自身の納得できる検査方法を知っておくことは、これからの将来においてとても有益なことだと私たちは考えています。
各種ご希望については事前の診察の際にお伝えいただくか、検査当日にお選びいただくことも可能ですのでお気軽にスタッフまでお問いあわせください。

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